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僕の生命の残りをあげるから、おばさんはその分、長生きしてください―。特攻隊少年飛行兵たちはこの上なく美しく、限りなく哀しい言葉を遺して空に散っていった。その散華は国や天皇のためでなく、愛する妹、愛慕する父母、愛しい恋人のための勇敢な飛翔であった。そのあまりにも純粋で無垢な魂の呻吟を遺された手紙、日記、遺書、関係者の談話により現代に刻印した不滅の記録。
異常な記憶力、超人的行動力によって、南方熊楠は生存中からすでに伝説の人物だった。明治19年渡米、独学で粘菌類の採集研究を進める。中南米を放浪後、ロンドン大英博物館に勤務、革命家孫文とも親交を結ぶ。帰国後は熊野の自然のなかにあって終生在野の学者たることを貫く。おびただしい論文、随筆、書簡や日記を辿りつつ、その生涯に秘められた天才の素顔をあますところなく描く。
神坂 次郎
作家。昭和2年3月2日、和歌山県生まれ。昭和18年4月、学業半ばで陸軍航空学校に入校、各地転戦、愛知県小牧飛行基地にて敗戦。戦後、劇団俳優座演出部など演劇関係を経て小説の世界に入る。昭和57年『黒潮の岸辺』(中央公論社)にて第2回日本文芸大賞受賞。昭和59年、『元禄御畳奉行の日記』(中公新書・中公文庫)が各界の話題を呼びロングセラーとなる。昭和62年『縛られた巨人 南方熊楠の生涯』(新潮社・新潮文庫)がベストセラーとなり熊楠ブームの火付け役となる。第1回大衆文学研究賞(評伝部門)受賞。平成4年、皇太子殿下熊野行啓に際し自著『熊野御幸』(新潮社)を2時間半にわたって御進講。三田文学会員、(社)日本ペンクラブ理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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