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『BUNNY』でアカデミー賞短編アニメーション賞を受賞したクリス・ウェッジ監督率いるCGスタジオ「ブルースカイ」が初めて手掛けた、コミカルな長編CGアニメ映画。
時は氷河期を目前に控えた2万年前、孤独を好むマンモスのマニーとナマケモノのシドは、サーベル・タイガーのディエゴたちに狙われる人間の赤ちゃんを拾い、親元へ届けようとするが、行く手にはさまざまな困難が…。
氷の透明感を温かく表現できるソフト「ラジオ・シティ」の効果もあり、氷の中が舞台になるにもかかわらず、スラップスティック・ギャグの数々がほのぼのとした味わいとして生かされており、なおかつ生きていく上での厳しさといった辛口の部分も巧みに盛り込まれ、ファミリー層のみならず、大人もいつしかしんみりと感動できる好編に仕上がっている。(的田也寸志)
愛すべき登場人物たちが繰り広げる大人の寓話。彼らの恋とハプニングを、お月さまはやさしく見守ってくれる。
ニューヨークに住むイタリア系の女性ロレッタは、死んだ夫の友人ジョニーに求婚されOKする。ロレッタはジョニーが疎遠になっている弟のロニーに、説得のために会いにいくが、なんと思いもよらずロニーと恋に落ちてしまう。人の心を狂わす満月の夜。
少し生活に疲れた37歳のしっかり者の女性ロレッタを自然体で演じたシェールは、この作品で見事アカデミー賞主演女優賞に輝いた。ロニーに扮するのが、まだ少し初々しさも残るニコラス・ケイジ。恋にひたむきな青年の役がピタリとはまっている。イタリアの小噺のような粋なストーリーで、ニューヨークの街角、日常の風景、レストランでのひとコマ、味わいのあるセリフの数々など、隅々まで極上のワインのようなコクがある作品だ。(星乃つづり)
ロバート・デ・ニーロとマーティン・スコセッシ監督の強力コンビが、ボクシングをとおして描いた骨太の人間ドラマ。
サウス・ブロンクスのスラム街からはいだして、49年から51年まで世界ミドル級チャンピオンとして君臨したジェイク・ラモッタの栄光と、いやらしいまでの疑心がもたらすその後の虚栄の半生を、光と影を鮮烈に反映させたモノクロ映像でとらえていく。
デ・ニーロはこの作品のために、医者の指示を仰ぎながら体重を30キロ増減させるという驚異的熱演を示し、アカデミー賞主演男優賞を受賞(ほか編集賞も受賞)。
またボクシングの試合シーンも、本当に殴り合い血と汗が飛び散っていくところをスローモーションでとらえることで、人間のもつ暴力性や悲劇性が見事に描き出されている一方、舞うがごとく闘う人間の美を痛感させてくれる傑作。(的田也寸志)
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